創治朗 開廊一周年記念展

「to be 様々なる意匠
or not to be 様々なる意匠」



2016年6月18日 (土) - 7月10日 (日)
開廊日時: 金~日曜 12:00-19:00
( ※初日6月18日(土)のみ16:00~OPEN )

会場: 創治朗 -contemporary art gallery-
〒664-0851 兵庫県伊丹市中央6-1-33-2F

□レセプションパーティー 6月18日(土) 18:00~

□トークショー: 7月10日(日) 18:30~
<錯綜した布置の中で座標を見定める>

黒瀬陽平(美術批評家)× 黒嵜想(批評家)× 二見正大(創治朗ディレクター)


to be 様々なる意匠 or not to be 様々なる意匠



TALK SHOW | トークショー
2016.07.10 ( 日 ) 18:00 開場 / 18:30 開始

<錯綜した布置の中で座標を見定める>


出 演 : 黒瀬陽平 × 黒嵜想 × 二見正大
入場料 : 1,000円(定員30名)
※下記メールアドレスまでご予約お申込みください。
gallerysojiro@gmail.com
(※イベント日時が変更になりましたのでお気をつけくださいませ)


    黒瀬陽平

    黒瀬陽平/Yohei Kurose

    1983年生まれ。美術家、美術評論家。ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校主任講師。
    東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。
    著書に『情報社会の情念 クリエイティブの条件を問う』(NHKブックス)がある。

    Twitter:@kaichoo


    黒嵜想

    黒嵜想/So Kurosaki

    1988年生まれ。批評家。
    音楽学に拠らない聴取論として、批評誌「アーギュメンツ」に声優論 『仮声のマスク』 寄稿。
    キュレーションイベント「KYOTO OFF」(2014)、
    活動弁士による無声映画上映会「シアター13」(2015~)主催。
    Twitter : @kurosoo


    二見正大

    二見正大/Masahiro Futami

    1985年生まれ。
    ​創治朗 contemporary art gallery ディレクター。
    2015年6月の開廊より創治朗にて開催の全展覧会ステイトメント執筆、作家紹介を担当。
    ​2014年ゲンロン ポストスーパーフラットアートスクール(黒瀬陽平校長)第1期生。


■概要
このたび創治朗では、開廊一周年記念グループ展「to be 様々なる意匠 or not to be 様々なる意匠」を開催いたします。
今展では昨年夏の開廊以来、個展を開催した作家、そして以前から交流の深い作家も加わり、下記の計15名の小作品によるグループ展となります。


西ノ田 / 海野由佳 / 中山いくみ / 竹村寛来 / 大槻香奈 / 松井コーへー / 大澤悠 / イセ川ヤスタカ / 仲順れい /
潤inoue. / 萩岡美知子 / 藤村幹 / 升田学 / 石野平四郎 / 神野翼

この長く奇異な展覧会名は、
シェイクスピア「ハムレット」のあまりにも有名な台詞「to be or not to be」と、
近代化以降の日本の批評を基礎づけた小林秀雄「様々なる意匠」から
合わせて引用したものです。

「様々なる意匠(=単なるさまざまなデザインが見かけの多様性としてあるだけ)」であってよいのか。またはそうでなくあるべきか。

ここには切実な問いがあります。

ここに集合する各人の作風を一望する限りでは、互いに明確な共有基盤を持たず、散逸していて直交しえないであろう、ある種ランダムな群れとして15人の出展作家群が存在していることがうかがわれます。 各々がうつろな空間に浮遊する孤独な原子という状態しかとりえず、互いに確固たる連帯を築きうる基盤は保証されていない。それぞればらばらに拡散した作風たち。

このような存在の様式は、あらためて強調するまでもなく、近代化・消費社会化・情報社会化の進路を進み続けるわたしたちの現実の生の様式そのものとシンクロしています。

わたしたちは連帯できず、わたしたちにとって最も濃密に感じることができるものこそは他ならぬ何も掴めない「空虚」であるということ。
このような困難を経ない限り、作品は生まれえないということ。
そうした状況に展望をもたらす術はあるのかという視点からこの題名が着想されました。

この初期条件から展望を探っていくには、全体への統率という旧時代的指針ではなく、まず個が重んじられなければなりません。
個が個別なままにあること。
かつ、個々の存在が、各作家の目指す制作が、どこからやってきたのかということ、どのような文脈的来歴が見出せるかということ。

互いに向こうから来てあちらへ通過していくもののように様々に存在している、呼びかけ合えるのか定かでない存在同士が行き交う場。

そこでは互いが秘めている、それぞれの背後に広がる個別な世界を相互に提示できることが、対話と探求への数少ない手掛かりとなります。
われわれはどのような意図、どのような足下のレールの上で各々の道を歩んでいるのか?

今展の試みが見ようとするのは、そのような様々に行き交っていく個体たちが、様々な解散としてフェイドアウトするのではなく、
様々な対話を作りうるのかという問いです。

ぜひご高覧いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。


(text:二見正大/創治朗ディレクター)




創治朗

〒664-0851
兵庫県伊丹市中央6-1-33-2F
tel: 072-773-3910 mail: gallerysojiro@gmail.com

http://gallerysojiro.wix.com/sojiro


[アクセス]
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